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空間ノート 〜心地よい空間の理由〜
Vol.06  キャンデラの空間
フェリックス・キャンデラ(1910-1997)の空間は、潔い空間だと思っています。彼は、薄い皮膜のようなコンクリートを使い大空間を作り出しています。HPシェル構造と呼ばれるその構造は、形そのものに構造的な合理性があり、それを大きなエンジンとして、空間を作り出しています。あえて分かりやすくするために、危険な言い方が許されるのならば、敷地の微妙な読み取りとか、プログラムに追随した、細やかな対応とかで作られた建物ではないのです。正直なところ、いくつか見て回ると、根底にある作り方が、似通っているので、あまりこの建築家に詳しくない僕にとっては、もういいかなと思うところもあったのですが。それでも構造的合理性を突き詰めることだけで作られた建築は、ある時は無愛想でありながらも、遺跡のような強さをもった潔い空間でした。
サン・ビセンテ・デ・パウル礼拝堂1959年 / 外観
豊かな緑に囲まれた礼拝堂は、結果として、とても自然に見える外観となっていました
 
サン・ビセンテ・デ・パウル礼拝堂1959年 / 内観
ステンドグラスと廻りの花々で、華やかな空間となっていました
 
ソチミルコのレストラン 1957年 / 外観
屋根の先端部の薄さは日本で想像できるコンクリートとは別物でした
 
ソチミルコのレストラン 1957年 / 屋根
運良く、管理人さんの許しを得て、屋根の上に上らせていただきました