「自転車の安全鉄則」 (疋田智著 朝日新聞出版)

いつも往復25キロの道を自転車通勤をしています。基本的に車道を通っていますが、一番嫌なのは、逆走してくる自転車です。そんな自転車に乗っている人に限って、携帯で電話をしていたり、無灯火だったりします。

自転車は、軽車両なのですが、ママチャリ等は、寧ろ歩行者に近いものとも思えるし、グレーゾーンの乗り物で、正しい乗り方はどうなのかなと、いつも疑問に思っていました。

最近「自転車の安全鉄則」(疋田智著 朝日新聞出版)を読み、いろいろともやもやしたものが、大分解消。

その中のいくつか。
・自転車は道路の左側端を通って、走らなければならない。
ロードレーサー等で、右折レーンで信号待ちをしている自転車等を見かけますけど、これは道路交通法上は×ということです。
・自転車が歩道を通行できるのは、「自転車及び歩行者専用」の標識が出ているときだけ。
この標識が出ている歩道は実は全体の4割。実はほとんどの歩道は厳密には、自転車が通ってはいけないのですね。これはあらためて、認識し直しました。
これに加えて、子供等が自転車に乗る場合や、交通状況として車道を通ることが危険な場合に限り、あくまで除外規定として歩道の通行が認められているということなのだそうです。
・横断歩道の横にある自転車横断帯の意味
横断歩道は歩いて通らなければならない場所です。自転車が歩道を通っても良いという法規が出来た時に、横断歩道を押して歩かなくても良いようにできたものが自転車横断帯。だから車道を通る自転車が必ず通らなければならない、場所というわけではないようです。

著者の結論は、非常にシンプルで、左側通行の徹底で、年間400人の命が救われるというもの。それも歩道も含めて。車道に対して右側の歩道を通ることが、実は自動車と自転車の接触事故を起こしているという、論の建て方は、ちょっと疑問も感じましたがなかなか面白いものでした。

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