箱物造作家具


この家では二つの箱物の造作家具があります。一つはキッチンです。リビングダイニングの奥に、アイランドキッチンとカップボードの組み合わせで作りました。
アイランドキッチンはリビングの中のオブジェとしても考えたいとのご主人のご意向を受けて計画しました。
アイランドキッチンは巾木部分を大きめにして浮いて見えるように作りました。天板はステンレスの曲げ板なのですが、見つけを10ミリと薄くしてシャープな印象となるようにしました。ステンレスのヘアライン仕上げですが、本当はバイブレーション仕上げにしたかったとはご主人のお話。話をいただいた時では間に合わずすみませんでした。
アイランドキッチンの奥行きは850と少しだけ大きくして、反対側からも少し作業ができるようにしています。ダイニング側に立ち上がりを設けてキッチンの手元を隠すことも多いのですが、今回はフラットです。
奥の吊り戸は照明デザインの園部さんが間接照明を組み込みました。

玄関ホールにある下足箱。同じく照明デザインの園部さんが間接照明を組み込みました。下足箱上の壁にあるのは郵便受け。下足箱上に設け届いた郵便物がすぐわかるようにするのか、郵便受けを下足箱中に入れて見えないようにするのかは建主さんの判断次第です。

著者情報

角倉 剛
角倉 剛
私にとってのデザイン(設計)は問題解決です。どのような解き方をするかに設計の力点を置いているため、スタイル(モダン和風とか北欧風とか)にはこだわりません。
お住まいになる方の好みとか、建てられる場所の環境に相応しいものを作りたいと思っています。住宅は住まわれる方にとって、好きな洋服の延長のようなものであってほしいと考えています。 詳しいプロフィールはこちら

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