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竣工写真の立会い

●浅草橋の長屋

浅草橋の長屋は、工事開始から280日目の12/22に引き渡しを行いました。鉄骨造のこの建物は、オリンピックの影響もあり、随分時間もかかったし、費用もかかりました。

隣の住宅の外壁と今回の住宅の外壁の間は25センチ程度。足場も立てられないような敷地条件も、少し工期とコストに影響をしているようです。

本日午後と明日午前を使い竣工写真をとるので本日はその立会い。写真は夜景をとるために、全館照明をつけたところ。明日も立ち会う予定です。

家具取付、塗装(242日目)

●浅草橋の長屋

浅草橋の狭小住宅の現場。

壁のボードが貼られて、家具が搬入されていました。取り付けられた今回のキッチンはサンワカンパニーのもの。

外部に取り付けられる板塀を大工さんが製作中。

塗装工事も始まりました。次に来る頃にはクロスも貼られていることでしょう。

外壁が現れる(207日目)

●浅草橋の長屋

浅草橋の狭小住宅での現場。足場は残っているが養生シートが剥がされたので、外観がわかるようになりました。

最近は色についての打ち合わせをしています。先日は、ベントキャップの色決めの話をしました。ベントキャップとは、外壁に取り付く空気の出し入れの穴にかぶせる金属のカバーで、標準の色はシルバーとなっています。素材の色を出すという考えでは、シルバーで良いと思いますし、外壁の色に合わせるという考えもあります。どちらも考え方次第なのですが、最近は外壁の色に合わせることが多いです。色に主張がある場合は、合わせた方がいいのではないかという考え方を最近はしています。

内装はボードが貼られ、浮床が作られ始めました。現場にはフローリングも入ってきました。

隣地境界線ギリギリでのALC外壁の施工(143日目)

●浅草橋の長屋

浅草橋の現場は、隣地境界線に対して二面がギリギリの位置に外壁(ALC)があります。後から塗装ができないので、通常は塗装品で対応をするのですが、昨今のオリンピックの影響による品不足で塗装品の入荷が1年以上先になる状況のようです。そのため現場に無塗装品のALCが搬入され現場塗装が行われていました。

足場がない状況では、外側からの施工ができないので、ALCを貼り、ALCの目地をシーリングするという、二業種の職人の同時作業で仕事が行われます。シーリングを行う職人がまだ現場に来ることができないので、ALC関係の作業のみが本日は進められていました。鉄骨の梁に、ALCを取り付けるためのスチールのアングル材が溶接されています。

屋上でALCを吊り込むための工夫がなされていました。屋上のデッキプレートには柱脚のようなものが溶接されています。

この柱脚に単管を差し込み、アングル材を横に流します。そして滑車をセットして、ALCをつりこむという進め方になるようです。

この建物では軽量化のため3階の床がALCとなっています。ALCによる床は作られ、これから目地がモルタルで埋められます。

隣地ギリギリに外壁を作ることについて

メーカーに聞いても、工務店に聞いても、足場がない状況でのALCの施工にオッケーを出すところはありません。確実な防水処理ができているかを目視できないこと。また外側からのメンテナンスができないことが大きな理由です。作り手側がやりたくないことは、設計者としてはやりたくないことなのですが、間口が小さい狭小地においては仕方がないことも多々あります。

狭小住宅のメリットとデメリット

□日々の仕事の中で

以下狭小住宅のメリットについてのコメントを求められ、本日作ったコメント。
スモールハウスのトップページに掲載されています。

狭小住宅のメリットとデメリット

狭小住宅の先駆けとして、多くの建築家の頭に浮かぶのは、東孝光さんの自邸、塔の家(1966年)かと思います。東さんは都心の便利な場所に住むことを優先し、渋谷区神宮前の6坪の敷地に地下1階地上5階、床面積20坪の塔のような家を作り、家族3人でお住まいになりました。

この先駆的な事例が示すように、都心のような自らの資金力を超えた場所に家を作るということを考えた場合、多くの人の選択肢は、土地の大きさは諦めて(6坪は極端にせよ)、土地の便利さを優先するという狭小住宅に行き着くと思います。逆に狭小住宅のメリットは何かと問われて、真っ先に出てくる答えは、自らの資金力を超えた場所で家が作れる、ということだと思います。

塔の家は、狭小住宅の作られ方としても、とても示唆深い作品です。階段や吹き抜けで全ての階は繋がっており、扉や間仕切りがないので、全ての空間が繋がっています。閉じられた個室という考えはなく、一番上の子供室に行くには、両親の寝室を通らなければいけません。

「最上階の子供室で勉強していると、キッチンでコトコトと料理をしている母の気配が伝わってくる。父のもとを訪ねてくる大人たちの話し声も聞くともなく耳に入ってくる。直接会話をしなくても、この家にいるだけで家族のコミュニケーションは成立していたのだ。」※

狭小住宅のデメリットと何かと問われて、真っ先に出てくる答えは、家が狭いこととなりますが、塔の家では、床面積20坪の家全体を一体のものとすることで、それを克服しています。そしてプライバシーの欠如とも言われそうな状況を、「そこに住む夫婦とひとり娘にとっては、ともに過ごす喜びを分かちあえる、かけがえのない場」※に転換することに成功しました。

家全体を一体のものをすることにより、狭さを克服するというのは、今でも同様なことが行われている、狭小住宅のセオリーのようなものです。しかし、プライバシーの欠如を「かけがえのない場」に転換させたのは、東さんの設計力と、住む側の決意です。
狭小住宅のデメリットの克服には、建築家の確かな設計力と建て主側の住む力が、大切であることも教えてくれた作品が、塔の家だと私は思っています。

建築家の自邸を訪ねて「第5回」築42年。人生を共にした「塔の家」より

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