雨漏り対応の訪問で学んだこと

□日々の仕事の中で

先日の台風の後に、ある住宅で雨漏りがしたとの連絡がありました。施主・工務店・設計者の都合がついた本日、現場にむかいました。原因と思われる場所は比較的早くわかりました。入り隅にあるサッシの防水の仕事が難しく、止水の処理が十分にできていないというのが現時点での推測です。普通の雨であれば何事もおきないのですが、台風のように横から吹き込むような雨になると入ってくるようです。

他の場所では問題なく止水処理ができているのですが、やはり人間が仕事をする以上、難しい場所であれば不十分なことになることは、あってはならないことかもしれませんが、仕方がないことだと思います。

次回から私は入り隅にあるサッシの止水状況を特に注意して見ると思います。実際に経験しないと気がつかないことが、設計ではとても多いと思います。

久しぶりの訪問で学んだこと

久しぶりに訪れると勉強になることがたくさんあります。小さな男の子3人がいるこの家はもっとタフな造りとするべきだったというのが、本日の施主と私の結論です。

引き戸は子供同士の取っ組み合いで、何度か外れて金物や壁に少しダメージが。綺麗に作った白い壁や扉は手垢で少し汚れ気味。そういえば玄関脇のガラスがお子さんが何かの拍子で割ってしまったと、入居してしばらくして聞いたことも思い出しました。

設計の際の打ち合わせはいつもご夫婦二人とおこなっておりお子さんが一緒にいることはなかった。小さな男の子3人がいるということは、聞いてきたけど、その3人が集まるとどういうことが起きるのかは、あまり想像できていませんでした。

きっとわかっていれば、材料の選び方や作り方はもっと変わっていたはず。もっと聞き出すべきだった。。住宅においては、施主との深いコミュニケーションが大切であるということを、もう一度肝に命じて取り組みたいと思います。

箱根リトリート fore(フォーレ)

□見てきたもの 国内

週末に箱根に行ってきました。急に行くことになったので、あまり下調べをせずに行ったのですが、建物がしっかりしているので、現地で調べたところ。渡辺明さんが1996年に設計した建物でした。当時の名前は俵石閣別館。その後運営会社が代わり、リフォームされて現在の施設となっているようです。渡辺明さんは、二期倶楽部を1987年に作られたことでよく知られています。

建物は、二期倶楽部と同じように分棟となっています。受付をしたり、朝晩の食事をするのはガラス張りの建物。

その内観。右の板張りのボックスは、竣工当時は透明のアクリルで作られ、もっと見通しがよかったようです。

レストランの反対側にあるカフェ。この屋根の不思議な意匠が気になり、建物を調べたところ、渡辺明さんだとわかりました。

敷地の奥まったところにある広場。左が宿泊施設で右はホビースペース。宿泊施設は三つぐらいの棟に別れていました。

宿泊スペースからの眺め。窓から見える森の緑が心地よいです。

最近泊まった箱根本箱、ホテリ・アアルトと同じようなリフォームの宿泊施設です。箱根本箱、ホテリ・アアルトは大掛かりなリフォームでガラリと変わったものとなりましたが、ここでのリフォームは当時の意匠を生かしたリフォームのように感じられました。手が入れられていないところも多いので、ところどころ建物の痛みが目立つところがあるのが気になりました。

チェックインでは鍵を渡されるだけで、部屋への案内も特にありません。また部屋にはテレビもなく、冷蔵庫に水があるだけでビールなどはありません。ホテリ・アアルトなどの至れり尽くせりのサービスとは全く違う少しストイックな施設です。

帰り際の宿泊者が宿の方に「ほっとかれて過ごせたのが一番よかった。」と言葉をかけていました。また音楽家らしき人が一人で来て楽譜を書いていたりもしました。そんなお宿でした。

エコハウス見学会

□見てきたもの 見学会

SUR都市建築事務所の浦田さんが設計してご自宅として使われている、「雑司が谷ZEH」の見学会に参加してきました。この住宅は、エコハウスとして知られており、ハウスベースの植村さんが定期的に見学会を企画しています。

3階建ての建物なのですが、木製のルーバーで建物のボリュームが隠されて建物の威圧感が感じられません。また緑が多いことで、程よく外からの視線がカットされています。

3階建て35坪の建物に設置されたエアコンは1階の床下と3階だけです。床下エアコンから吹き出された風は床下のピットを通り、吹き出し口から出ています。空調の考えはこの二つのエアコンを使った全館空調となっています。また基本的な使い方としては、緩い温度と風量の設定で24時間空調をおこなっているということでした。

浦田さんの話では、2階建てであれば、二台で問題ないのだけど、3階建ての場合やや2階の熱環境が落ちるとのこと。エアコンの容量をおとして、各階1台づつ設置する方がバランスが良いかもしれないという話でした。

これぐらいの空調設備で賄える理由の一つ。それは太陽光のコントロールです。制御がしやすい南の窓を大きく開ける。そして夏の室内への日差しの差し込みを防ぐことができて、冬には熱を取り込むことができる適度な大きさの庇を出すことにより太陽光をコントロールします。

理由のもう一つは、高い断熱性能を持った壁と屋根を作ること。また開口部の性能をあげること。浦田さんの話では、例え庇が取りにくい場合であっても、この性能値をあげることでほとんどの場合カバーできるという話をされていました。例えば西側にしか窓が取れないなどの様々な理由で太陽光のコントロールが難しいこともありますが、基本的な性能をあげることで対応できるということです。(予算の問題はありますが)

屋上に設置された、5.25kwの太陽光パネル。屋上テラス以外はこのパネルで覆われています。発電量は電気使用量よりやや少ないようですが、電気の売電価格と購入価格との比較では売電価格の方がやや上回っているとのお話でした。

安藤忠雄初期建築原図展

□見てきたもの 国内

来週23日で終わる、安藤忠雄さんの展覧会に先日滑り込みで行ってきました。

この展覧会ではタイトルにあるように、初期の建物の図面の展示が行われています。安藤さんの図面はとても美しい図面です。工事のために作っている図面なのですが、このような展覧会に出品されることを前もって予想しているかのような図面です。内容が工事会社に伝われば良いという図面ではなく、プロジェクトに対する思いやエネルギーを伝えたいという図面という言い方もできるかもしれません。先日ある先輩が、安藤さんのことをエネルギーの塊と行っていましたが、図面からも伝わってきました。

どうでもいい話ですが、TUME’S Iの解説に出てきた高瀬川の治水を行った角倉さんは、少しだけ私のご先祖様に関係があるようです。大分で似たような事業を行ったので、角倉の名前をもらったと聞きました。どうでもいい話でスミマセン。

休みの日は、岩崎邸からの入場となるので、岩崎邸も久しぶりに見てきました。見所のインテリアは、残念ながら撮影不可です。

岩崎邸の前にある湯島ハイタウン。30代で事務所を始めた頃に事務所として使っていました。

展覧会後に友人が予約してくれていた、近くのda GIORGIOというピザ屋はなかなかおすすめです。

渋谷の七士業無料相談会

□日々の仕事の中で

検討中のプロジェクトでは相続が絡むため、最近は税制について調べています。先週末は、東京税理士会渋谷支部の無料相談会に行ってきました。

二世帯住宅などで、親と同居している子世帯が土地と建物を相続する際の優遇措置(小規模宅地等の特例)があるのですが、そのことを中心に相談に乗ってもらいました。

検討しているプロジェクトでは、いくつかの同居の形が考えられるのですが、どのような方法が一番相続税対策として、有効なのかがわかりませんでした。相談をすることで頭の中の整理ができました。

今回の相談会は、税理士のみならず、司法書士や弁護士など七つの士業の方が同席していただける相談会です。相続税の観点からでなく、将来的に争いが起こりにくい相続という観点や、自由度という観点など、複数の視点から見ていただけたのはありがたかったです。

初めて調べ始めた、相続の世界ですが、これを機会に住宅に関わるお金について、より詳しく勉強する必要があると思っています。ハウスメーカーなどの大きな組織の強みの一つは、いろんな話をワンストップで行えることことだと私は思っています。

もちろん、我々も色々な相談先があるのですが、自分自身がもう少し詳しくなる必要があると感じました。

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