雨漏り対応の訪問で学んだこと

先日の台風の後に、ある住宅で雨漏りがしたとの連絡がありました。施主・工務店・設計者の都合がついた本日、現場にむかいました。原因と思われる場所は比較的早くわかりました。入り隅にあるサッシの防水の仕事が難しく、止水の処理が十分にできていないというのが現時点での推測です。普通の雨であれば何事もおきないのですが、台風のように横から吹き込むような雨になると入ってくるようです。

他の場所では問題なく止水処理ができているのですが、やはり人間が仕事をする以上、難しい場所であれば不十分なことになることは、あってはならないことかもしれませんが、仕方がないことだと思います。

次回から私は入り隅にあるサッシの止水状況を特に注意して見ると思います。実際に経験しないと気がつかないことが、設計ではとても多いと思います。

久しぶりの訪問で学んだこと

久しぶりに訪れると勉強になることがたくさんあります。小さな男の子3人がいるこの家はもっとタフな造りとするべきだったというのが、本日の施主と私の結論です。

引き戸は子供同士の取っ組み合いで、何度か外れて金物や壁に少しダメージが。綺麗に作った白い壁や扉は手垢で少し汚れ気味。そういえば玄関脇のガラスがお子さんが何かの拍子で割ってしまったと、入居してしばらくして聞いたことも思い出しました。

設計の際の打ち合わせはいつもご夫婦二人とおこなっておりお子さんが一緒にいることはなかった。小さな男の子3人がいるということは、聞いてきたけど、その3人が集まるとどういうことが起きるのかは、あまり想像できていませんでした。

きっとわかっていれば、材料の選び方や作り方はもっと変わっていたはず。もっと聞き出すべきだった。。住宅においては、施主との深いコミュニケーションが大切であるということを、もう一度肝に命じて取り組みたいと思います。

著者情報

角倉 剛
角倉 剛
私にとってのデザイン(設計)は問題解決です。どのような解き方をするかに設計の力点を置いているため、スタイル(モダン和風とか北欧風とか)にはこだわりません。
お住まいになる方の好みとか、建てられる場所の環境に相応しいものを作りたいと思っています。住宅は住まわれる方にとって、好きな洋服の延長のようなものであってほしいと考えています。 詳しいプロフィールはこちら