「□日々の仕事の中で」の記事一覧

大学の中間講評会

□日々の仕事の中で

昨年から東京電機大学の非常勤講師をしています。以前8年間教えていましたが、久しぶりに昨年から関わることになりました。二年生の設計課題の後期の指導を担当しています。学年全体が7つのグループに分けられ、そのうちの1グループ17人が私の担当です。

昨日は課題の中間講評会でした。講評会は2つのグループがセットとなって行われます。自分が受け持っている学生は、まだやろうとしていることがわかっているから、コメントもしやすいのですが、半分のグループは初見の案を短い時間で理解して瞬時に問題点を指摘しなければならないという、なかなかしんどい仕事です。

また半分ぐらいすぎると、大体指摘することも出尽くして、同じようなコメントになりがちになったりするので、学生に飽きられないような新しい指摘のあり方はないかなどと考えたりして、3時間程度の講評会が終わった後は、かなりぐったりです。

二年生のこの時期は、学生のレベルにばらつきが多い時期です。多くの人は、まだいろんなことがわかっていない状態なので、なかなかまともな図面が描けない状態ですが、器用な人はかなり習熟した案を作ってきます。

また何人かの学生さんが大きく伸びる時期でもあります。中間講評の二週間前には何もできなかった学生が、しっかりとした魅力を持った案を作ってきたのは嬉しかったですね。かなりハッパをかけたので、何くそと思ってやってくれたのだと思います。

自分が学生の頃を思い出して見ると、とっても設計が好きな学生だとは思うけど決してとても設計が最初からうまい学生ではなかったと思います。ただ好きで上手くなりたいと思い続けることで、今まで設計を続けて来ることができたと思っています。だから私は設計が好きだと思っている学生のサポートができればという思いで学生に接するようにしています。

中間講評の後はひと段落ついた気持ちとなり、大体他の先生方と飲みに行く流れとなるのですが、昨日は疲れすぎてたせいか、お酒のまわりも良かったようで、後半戦の記憶がマダラ状態です。。。

雨漏り対応の訪問で学んだこと

□日々の仕事の中で

先日の台風の後に、ある住宅で雨漏りがしたとの連絡がありました。施主・工務店・設計者の都合がついた本日、現場にむかいました。原因と思われる場所は比較的早くわかりました。入り隅にあるサッシの防水の仕事が難しく、止水の処理が十分にできていないというのが現時点での推測です。普通の雨であれば何事もおきないのですが、台風のように横から吹き込むような雨になると入ってくるようです。

他の場所では問題なく止水処理ができているのですが、やはり人間が仕事をする以上、難しい場所であれば不十分なことになることは、あってはならないことかもしれませんが、仕方がないことだと思います。

次回から私は入り隅にあるサッシの止水状況を特に注意して見ると思います。実際に経験しないと気がつかないことが、設計ではとても多いと思います。

久しぶりの訪問で学んだこと

久しぶりに訪れると勉強になることがたくさんあります。小さな男の子3人がいるこの家はもっとタフな造りとするべきだったというのが、本日の施主と私の結論です。

引き戸は子供同士の取っ組み合いで、何度か外れて金物や壁に少しダメージが。綺麗に作った白い壁や扉は手垢で少し汚れ気味。そういえば玄関脇のガラスがお子さんが何かの拍子で割ってしまったと、入居してしばらくして聞いたことも思い出しました。

設計の際の打ち合わせはいつもご夫婦二人とおこなっておりお子さんが一緒にいることはなかった。小さな男の子3人がいるということは、聞いてきたけど、その3人が集まるとどういうことが起きるのかは、あまり想像できていませんでした。

きっとわかっていれば、材料の選び方や作り方はもっと変わっていたはず。もっと聞き出すべきだった。。住宅においては、施主との深いコミュニケーションが大切であるということを、もう一度肝に命じて取り組みたいと思います。

渋谷の七士業無料相談会

□日々の仕事の中で

検討中のプロジェクトでは相続が絡むため、最近は税制について調べています。先週末は、東京税理士会渋谷支部の無料相談会に行ってきました。

二世帯住宅などで、親と同居している子世帯が土地と建物を相続する際の優遇措置(小規模宅地等の特例)があるのですが、そのことを中心に相談に乗ってもらいました。

検討しているプロジェクトでは、いくつかの同居の形が考えられるのですが、どのような方法が一番相続税対策として、有効なのかがわかりませんでした。相談をすることで頭の中の整理ができました。

今回の相談会は、税理士のみならず、司法書士や弁護士など七つの士業の方が同席していただける相談会です。相続税の観点からでなく、将来的に争いが起こりにくい相続という観点や、自由度という観点など、複数の視点から見ていただけたのはありがたかったです。

初めて調べ始めた、相続の世界ですが、これを機会に住宅に関わるお金について、より詳しく勉強する必要があると思っています。ハウスメーカーなどの大きな組織の強みの一つは、いろんな話をワンストップで行えることことだと私は思っています。

もちろん、我々も色々な相談先があるのですが、自分自身がもう少し詳しくなる必要があると感じました。

イゼナのアクアレイヤー 蓄熱について

□日々の仕事の中で

先日はイゼナさんのお誘いで、我孫子にあるイゼナさんのモデルハウスに行ってきました。このモデルハウスではアクアレイヤーをはじめとした、イゼナさんのエコ商品が体験できます。


モデルハウスの外観。2010年3月に作られた建物ですが、建てられてからも様々な実験が行われているようです。

バルコニーに取り付けられた4枚のパネルは温水パネル。ここで作った温水を基礎下に流し、冬に備えた蓄熱を考えたと聞きました。しかし水はけが良すぎて上手く地中に熱が貯まらなかったようです。


玄関を入ると大きな土間があります。土間に入った瞬間に外とは違うひんやりとした空気を感じました。室温がは26度とのことでした。

この建物では2階床下にアクアレイヤーがあります。アクアレイヤーは水が入った筒状の袋なのですが、それが3t程2階の床下に入って大きな蓄熱槽となっています。ここからの輻射熱により室温が程よく下がります。
アクアレイヤーはヒートポンプで冷やされています。


2階に上がると、アクアレイヤーで床が少しひんやりとします。床冷房と言うのは初めて体験しました。フローリングとアルミの床材がありましたが、熱伝導率が良いアルミの方が冷たく感じられます。

窓際のオレンジの断熱ロールカーテンがあります。空気層が挟まれているため断熱効果があるようです。


窓の外には遮熱シートがかけられています。これがないとバルコニーからの照り返しで室温が高くなります。いろんな物を試した結果、黒色遮熱タープの二枚重ねとなったそうです。


北側の高窓。南の窓とこの高窓で通風をとるようです。ポリカの内窓があり、冬は内窓を閉めるようです。西面と東面にも小窓があるのですが、結果として東と西の窓は暑いだけなので、無い方が良かったとのことでした。


見学会の後は、社屋にて社長から色々とお話をお伺いしました。床暖房の販売からアクアレイヤーの開発いたるまでのお話は非常に興味深いものでした。

蓄熱について

先日勉強会で、土を蓄熱に使う住宅の話を聞きました。その住宅では床下にエアコンを仕込み床下を冷暖房して床下から風を吹き出して空調を行なっていました。目的は基礎とその下の土も蓄熱層と考え同時に冷暖房することで、安定した熱環境を作ることです。そのため地面と建物の間には断熱材がありません。24時間全館空調が原則で安定するまで3年かかるそうです。アクアレイアーも含め蓄熱はこれから活用されるっべき技術だと思います。

エコハウス(東と西の窓の日射は制御しにくい)

□日々の仕事の中で ●常磐平の家

2020年より、一般的な新築住宅について省エネ基準への適合可否について説明が義務化されます。それに備えての勉強会に最近参加しています。

説明が必要なのは、
1.外皮平均熱貫流率(熱の逃げやすさを示す値。冬の断熱性能の指標で小さい方が良い)
2.夏の平均日射熱取得率(日射の入りやすさを示す値で、小さい方が遮熱性能が高くて良い。)
3.一次エネルギー消費量(省エネ性能を標準の消費量と比較して評価する。)
の3点になります。(それぞれの内容についての詳細は記載しきれないので、ここでは割愛させていただきます。)

次回勉強会で事例発表が必要なので、常盤平の家で試算してみました。

1.外皮平均熱貫流率=0.62W/㎡K<0.87W/㎡K→OK
これは一応クリアーしました。ZEHと呼ばれるこれから求められる省エネ住宅では、0.60W/㎡Kの値が求められるようです。

2.夏の平均日射熱取得率=0.3>0.29→×
これは残念ながらクリアーできませんでした。東の庭を見るための大きな窓をいくつも作っているのですが、これが敗因でした。日射取得量のトータルが8.84なのですが、東の窓の日射取得量が3.33と38%を占めています。
南の窓は庇により夏の太陽光の入射がコントロールできるのですが、東と西の窓に朝夕の低い入射角で入ってくる太陽光は、庇では太刀打ちできないのがよくわかりました。サッシの性能をあげるか、窓面を覆う遮蔽物を設けるしか手がないようです。

3.一次エネルギー消費量
設計一次エネルギー消費量=76.4<85.5=基準一次エネルギー消費量→OK
これはクリアーできました。勉強会では、住宅の消費エネルギーの31%が給湯で、26%が家電・調理、23%が空調であることを学びました。一次エネルギー消費量の計算では、家電・調理がカウントされないので、実際の省エネを考えるときは家電の性能も大きく影響するとのことでした。
一次エネルギー消費量の計算の上では、給湯器(エコキュートやエコジョーズが優れている)や空調機(エアコンが優れている)の選び方がキーとなるようです。

内容を理解して実際に計算が終わるまで、おおよそ2日の手間がかかりました。来年からはそれなりに手間となる業務が増えそうです。

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