Saint Benedict Chapel | Peter Zumthor

聖ベネディクト教会 | YEAR : 1989年 | LOCATION :Caplutta Sogn Benedetg Sumvitg

スイス7日目。テルメ・ヴァルスで、バイキング形式の朝食。チェックアウトを済ませて、バスにてイーランツ(Ilantz)へ向かう。今日は、山間にある聖ベネディクト教会を見て、ルツェルンに向かう予定だ。
聖ベネディクト教会にいくのが大変なので、殆どの時間がとられます。IlantzからSumvitg-Cumpadials まで、電車で30分程度。電車は1時間に一本程度なので要注意。Sumvitg-Cumpadials駅からは徒歩で、行きは50分帰りは40分程度。結構ハードな山登りです。体力に自信がない人はもう少し余裕を見た方が良いでしょう。分かれ道には案内標識があるので、「S.Benedetg」を目指せばたどり着けます。途中「S.Benedetg」が二方向を指していますが、舗装されている道の方向は、緩勾配で距離が長い道。もう一方は急勾配のショートカット。行きは前者で、帰りは後者の道を使いました。また時々教会まで車に乗せてくれる、親切な人もいるようで、我々も地元の女性に、行きは助けられました。
途中の風景はとても良く、羊や牛が放牧された牧草地の合間を縫う道を歩くのは、天気が良い日はとても気持ちが良いと思います。
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Saint Benedict Chapel2
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木の葉のような平面形をした、とても小さな建物。外壁は木製の小さなチップを鱗のように重ね貼りしたもの。飛び出すように作られたエントランスは、ローマ遺跡発掘シェルターと似た手法。エントランスの手すりは、微妙に上細りとなっている。玄関扉は、細いリブ状の表現がされている。
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葉脈が浮き出たような天井。壁はシルバーに塗られて上部は全てハイサイドライト。柱と壁は細い金物で結びつけられるが、縁を切った表現。床と柱とフローリングも同じく縁を切った表現。異なる部位であることを強調することをデザインのきっかけとしている。
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家具はとても手入れがされており、とてもきれいだ。家具から、建具金物、照明、献金箱まで、細かいところまで建築家によりデザインされている。既製品が入る余地は無い。

著者情報

角倉 剛
角倉 剛
私にとってのデザイン(設計)は問題解決です。どのような解き方をするかに設計の力点を置いているため、スタイル(モダン和風とか北欧風とか)にはこだわりません。
お住まいになる方の好みとか、建てられる場所の環境に相応しいものを作りたいと思っています。住宅は住まわれる方にとって、好きな洋服の延長のようなものであってほしいと考えています。 詳しいプロフィールはこちら