FRP防水の上のモルタルの剥離

週末に、昨年同時期に竣工した、2件の木造3階建ての住宅の1年検査に出向く。共に細長い敷地に建つこの二つの建物には、共通点が多い。共に間口が狭い住宅だが、より狭い敷地に建つ住宅の方に、いくつか内壁のクラックが見られた。建物の形状の性格として、短編方向にかかる力に対して、どうしても弱くなるようだ。二つの建物を比較すると、その違いがはっきりと分かる。できるところはペンキの補修などをしてもらうことにした。
共にバルコニーがあり、FRP防水の上にモルタル仕上げとなっている。モルタルとFRP防水の間で、剥離がおこり、モルタルが浮いていた。モルタルとFRPとの間は、接着剤で密着させているとのことだったが、十分でなかったのか。防火仕様のテラスはFRP防水+上にモルタル仕上げとならざるを得ないことが多い。左官屋さんに見てもらい、補修することにしているが、その原因や剥離しないためのスペックについては、はっきりと理解するようにしたい。

著者情報

角倉 剛
角倉 剛
私にとってのデザイン(設計)は問題解決です。どのような解き方をするかに設計の力点を置いているため、スタイル(モダン和風とか北欧風とか)にはこだわりません。
お住まいになる方の好みとか、建てられる場所の環境に相応しいものを作りたいと思っています。住宅は住まわれる方にとって、好きな洋服の延長のようなものであってほしいと考えています。 詳しいプロフィールはこちら